折角ですので:利益について
実は、私の身の回りにも、「営業利益率が高い企業は、暴利をむさぼっている可能性が高い。」と思っている人が何人かいました。理由を聞いてみると、案の定、粗利益と営業利益の区別がついていないようでした。
ふだん経理に携わっていないと、知る機会が少ないのかもしれませんね。
ラーメン屋さんに見る利益構造
一杯800円のラーメン屋さんがある、とします。
800円のうち、麺や具、スープなどの材料費は、400円、とします。
さて、お客さん1,000人にラーメンを提供すると、
- 売上:800円 × 1,000人 = 800,000円
- 原価(材料費):400円 × 1,000人 = 400,000円
- もうけ(粗利益あらりえき):800,000円 - 400,000円 = 400,000円
- 粗利率(あらりりつ):400,000円 ÷ 800,000円 = 50%
となります。
ところで、40万円の粗利益を稼ぎましたが、そこから、お店の賃料15万円、アルバイトの給料10万円、商店街のおつき合いの交際費10万円を支払わなければなりません。
- 経費(販売管理費):150,000円 + 100,000円 + 100,000円 = 350,000円
- 営業利益:400,000円(粗利益) - 350,000円 = 50,000円
- 営業利益率:50,000円 ÷ 800,000円 = 6.25%
結局、5万円しか手元に残りませんでした。
そこで ・・・
story1.値上げ
価格を800円から900円に値上げしました。すると、売上が1,000人×100円=100,000増えますが、材料費や経費は一緒のままですので、営業利益も100,000円増えて、15万円になります。粗利率は55.6%、営業利益率は18.75%です。
と思ったのですが、値上げしたところお客さんが離れてしまい、つぶれてしまいました。
story2.材料費を下げる
材料を安いものに切り替え、400円の材料費を300円に下げました。すると、売上は変わりませんが、原価が、1,000人×100円=100,000円下がりましたので、営業利益は100,000増えて15万円になりました。粗利率は62.5%、営業利益率は18.75%です。
と思ったのですが、味が落ちた、とお客さんが離れてしまい、つぶれてしまいました。
story3.節約
商店街とのおつき合いに10万円もの交際費を使うのはとても痛いので、もっと儲かるお店になるまで、しばらくご遠慮させていただくことにしました。
すると、売上も原価も変わりませんが、経費が100,000円浮いたので、営業利益は100,000円増えて、15万円になりました。粗利率は50%、営業利益率は18.75%です。
値段も味もそのままで、利益を増やすことができました。
また、その利益を研究費に使い、さらにおいしいラーメンを提供できるようになりました。
やがて、評判がお客を呼び、繁盛店になることができました。
ということで、いわゆる暴利、ぼったくり、と呼ばれるのは、粗利率の高い企業です。逆に、粗利率が低く、営業利益率の高い企業なら、非常に優秀な企業でしょう。
original:2008-July.-22; updated:2008-July.-22; © 2003-2009 housemaker.jp all rights reserved.